【2026年最新】美容室が申請すべき助成金3選|キャリアアップ・両立支援・人材開発の活用法

【2026年最新】美容室が申請すべき助成金3選|キャリアアップ・両立支援・人材開発の活用法

美容室の経営で、助成金を活用していますか。

「なんとなく知ってるけど、面倒そうだから手をつけていない」

「うちは小さいサロンだから関係ないと思っていた」

そう感じているオーナーは少なくありません。

しかし、助成金を使わない美容室は、年間100万円以上の受給機会を逃している可能性があります。

しかも、美容室は助成金との相性が極めて良い業種です。

スタッフを育てる、働き方の制度を整える、産休育休から復帰を支援する。

これらは美容室にとって「やるべき当たり前のこと」ですが、国はまさにこの「当たり前」を後押しするために助成金を用意しています。

この記事では、500以上のサロン経営に関わってきた中で「美容室が申請すべき」と考える3つの助成金を厳選し、それぞれの概要と美容室での活用の考え方を整理します。

あわせて知っておきたい補助金制度についても触れていきます。

社労士 野田

美容室経営で、助成金を取らないのは損です!
美容室で使いやすい助成金をまとめましたので、ぜひ参考にしてください!

助成金の支給額や要件は年度ごとに変更される場合があります。
申請前に必ず最新情報を厚生労働省のホームページまたは社会保険労務士にご確認ください。

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サロン経営で役立つノウハウも定期的にお届けしております!

監修者

社会保険労務士
野田 大吾郎

美容室経営に詳しい社会保険労務士。
人材定着、評価制度、労働条件の設計など、人に関わる経営課題を中心に、美容室の労務体制づくりを支援している。正解を押し付ける制度設計ではなく、サロンごとの働き方や現場の実情に合わせ、実際に運用できる仕組みを整えることを重視。スタッフとオーナー双方が無理なく働ける環境づくりを得意とする。
また、「美容サロンが申請すべき3つの助成金」を提唱し、助成金の活用支援においても豊富な実績を持つ。

美容業界に特化した会計・労務の専門チーム。
500サロン以上の支援経験をもとに、数字・人・将来の判断を“感覚”ではなく“軸”でできる経営を支えています。税金や節税だけで終わらせず、
「なぜお金が残らないのか」「どこで判断を間違えやすいのか」を整理し、
オーナーが安心して経営の舵を切れる状態をつくることをサポート。

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私たち airchair は、これまでに500サロン以上を支援してきた「美容業界に特化した会計・労務サービス」です。

美容室オーナーが「ストレスなく、サロン経営に集中できる環境」をつくることを目指しています。

こんな悩みありませんか?

  • 税理士、社労士に相談しても、美容室の現場感に合った答えが返ってこない
  • 数字や経営の話を、美容師仲間やスタッフには相談できず、孤独を感じている
  • 決算の数字を見ても、何を改善すべきかわからない
  • 設備投資やスタッフ採用の判断を、“なんとなく”でしてしまっている
  • 他のサロンがどうやってお金を残しているのか知りたい
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目次

そもそも助成金とは何か

返済不要の「もらえるお金」

助成金とは、国や地方自治体が、雇用の安定や労働環境の改善を目的として事業主に支給するお金のこと

融資(借入)とは違い、返済の必要がありません。

財源は事業主が毎月支払っている雇用保険料です。

つまり、すでに保険料を払っているのに助成金を使わないのは、払った分のリターンを受け取っていないのと同じです。

助成金と補助金の違い

「助成金」と「補助金」はよく混同されますが、仕組みがまったく違います。

この違いを知っておくだけで、どちらを優先すべきかの判断ができるようになります。

項目助成金補助金
管轄主に厚生労働省主に経済産業省・自治体
目的雇用の安定、労働環境の改善、人材育成設備投資、販路開拓、事業成長
対象となる取り組みスタッフの正社員化、育休支援、研修など「人」に関することPOSレジ導入、ホームページ制作、内装工事など「事業投資」に関すること
受給のしやすさ要件を満たせば原則受給できる審査(公募・採択)があり、落ちることがある
財源事業主が支払う雇用保険料主に税金
返済不要不要

最大のポイントは「要件を満たせば原則受給できる」という点です。

補助金は審査があり、申請しても採択されないことがありますが、助成金は条件をクリアしていれば原則として受け取れます。

社労士 野田

つまり、知っているか知らないか、やるかやらないかの差でしかありません。

美容室オーナーが覚えるべき結論

まず助成金から取り組む。そのうえで余力があれば補助金も検討する。

この順番がおすすめです。

助成金は「人」に関する取り組み、補助金は「事業投資」に関する取り組みが対象。

美容室は「人」がすべてのビジネスだからこそ、助成金との相性が抜群に良いのです。

なぜ美容室と助成金の相性が「最強」なのか

美容室の日常が、そのまま助成金の要件に当てはまる

美容室と助成金の相性が良い理由はとてもシンプルです。

助成金は「人に関する取り組み」に対して支給されるもの。

そして美容室は、まさに「人」が価値を生むビジネスです。

スタッフを育てる。処遇を改善する。採用する。働き方の制度を整える。

これらは美容室にとって日常的にやっていること、あるいはやるべきことです。

そして、国はこの「やるべき当たり前のこと」に対して助成金を出しています。

具体的に見てみましょう

美容室の日常対応する助成金受給の規模感
アシスタントをスタイリストに昇格させる、パートを正社員にするキャリアアップ助成金1人あたり数十万円規模
産休・育休を取得するスタッフがいる、復帰を支援する両立支援等助成金数十万円規模
技術講習を受けさせる、外部セミナーに参加させる人材開発支援助成金経費の一部+賃金の一部
社労士 野田

特別なことをする必要はありません。
美容室として当たり前のことをやっているだけで、助成金の要件に当てはまるケースが非常に多いのです。

小規模サロンこそ使わないと損をする

「助成金は大きなサロンが使うもの」と思っているオーナーほど、実は損をしています。

助成金は大規模サロンのものでも、特別な業界のものでもありません。

むしろ小規模サロンこそ使わないと損をします。

売上が少ないからこそ、国からの支援が利益に直結するインパクトを持つからです。

スタッフ1人を正社員にするだけで数十万円。

産休復帰を支援するだけで数十万円。

小規模サロンにとって、この金額は広告費にも、設備投資にも、教育費にも使えるお金です。

助成金を申請するための前提条件

助成金を申請するには、いくつかの基本的な前提条件があります。

条件内容
雇用保険の適用事業所であることスタッフを1人でも雇用していれば原則該当
社会保険に適切に加入していること法人は原則加入義務あり。個人事業主は従業員5人以上で加入義務
労働関係法令を遵守していること残業代の未払い、36協定の未届出などがないこと
過去に不正受給をしていないこと過去に助成金の不正受給がないこと

スタッフを雇用して、社会保険・雇用保険に適切に加入し、労務管理がきちんとできているサロンであれば、助成金の申請資格はすでに持っている可能性が高いのです。

逆に言えば、労務管理が整っていないサロンは、助成金の申請以前に経営のリスクを抱えています。

助成金の申請を検討することが、労務環境を見直すきっかけにもなります。

美容室が申請すべき助成金① キャリアアップ助成金

どんな助成金か

キャリアアップ助成金は、パートやアルバイトなどの非正規雇用のスタッフを正社員に転換した場合などに支給される助成金

複数のコースがありますが、美容室で最も使いやすいのは「正社員化コース」です。

なぜ美容室と相性がいいのか

美容室には、アシスタントからスタイリストへのステップアップという「階段のような成長」が日常的にあります。

契約社員やパートとして入社したスタッフを、一定の条件のもとで正社員に転換する。

この流れは多くのサロンで自然に行われていることですが、まさにキャリアアップ助成金が後押ししている取り組みそのものです。

正社員化コースの概要

項目内容
対象有期雇用(パート・アルバイト・契約社員など)のスタッフを正社員に転換
支給額1人あたり数十万円規模(中小企業の場合。支給は2期に分けて行われる)
転換前の雇用期間一定期間以上雇用していること
賃金の要件正社員転換後に賃金が一定割合以上増加していること
事前届出キャリアアップ計画書を事前に労働局に提出していること

申請の流れ(5ステップ)

ステップ内容タイミング
キャリアアップ計画書を管轄の労働局に提出正社員転換の前
就業規則に正社員転換の制度を規定転換前に整備
対象スタッフを正社員に転換計画書提出後
正社員として一定期間の賃金を支払う転換後
支給申請書を労働局に提出賃金支払い完了後、定められた期間内

最も注意すべきポイントは「事前にキャリアアップ計画書を提出する必要がある」こと。

正社員に転換してから「助成金があったのか」と気づいても、計画書を出していなければ受給できません。

美容室での活用イメージ

パートとして働いていたスタッフを正社員に登用する場合。

事前にキャリアアップ計画書を労働局に提出し、正社員転換後に一定割合以上の賃金アップを実施する。

所定の期間の賃金支払いが完了した時点で支給申請を行う。

スタッフの処遇を改善しながら、サロンには数十万円規模の助成金が入る。

雇用の安定と経営の安定を同時に実現できます。

よくある失敗パターン

失敗パターンなぜダメなのか
正社員に転換してからキャリアアップ計画書を提出した計画書は転換「前」に提出が必要。後出しは不可
就業規則に正社員転換の規定がなかった就業規則に転換制度の記載がないと要件を満たさない
転換後の賃金アップが要件を満たしていなかった基本給や固定手当で所定の割合以上の増額が必要
転換前後で実態が変わっていなかった雇用形態だけ変えて業務内容や待遇が同じだと認められない場合がある

美容室が申請すべき助成金② 両立支援等助成金

どんな助成金か

両立支援等助成金は、育児や介護と仕事の両立を支援する取り組みを行った事業主に支給される助成金

美容室で特に関係が深いのは「育児休業等支援コース」です。

なぜ美容室と相性がいいのか

美容師は女性比率が非常に高い職業です。

産休・育休を取得するスタッフは多く、「戻ってきてほしいスタッフ」がいるのはほとんどのサロンに共通する状況です。

両立支援等助成金は、育休の取得や職場復帰を制度として整え、実際に支援するだけで受給できます。

産休育休が多い美容業界とは抜群にフィットする助成金です。

育児休業等支援コースの概要

項目内容
対象育児休業の取得と職場復帰を支援する取り組みを行った場合
支給のタイミング育休取得時と職場復帰時の2回に分けて支給
支給額合計で数十万円規模
育休の期間一定期間以上の連続した育児休業を取得していること
復帰の要件原職または原職相当職に復帰し、一定期間以上継続して雇用されていること

申請の流れ(5ステップ)

ステップ内容タイミング
育休復帰支援プランを作成育休取得前
対象スタッフと面談を実施し、プランに基づいた引き継ぎを行う育休取得前
育児休業を一定期間以上取得産後〜
育休取得時の支給申請所定の要件を満たした後
職場復帰後、一定期間以上継続雇用した後に復帰時の支給申請復帰後、所定の期間経過後

「育休復帰支援プラン」とは何か

育休復帰支援プランとは、育休を取得するスタッフについて、育休前の引き継ぎ、育休中のフォロー、復帰後の働き方を計画的にまとめたものです。

難しいフォーマットがあるわけではなく、以下のような内容を整理するだけです。

項目記載する内容の例
育休前担当顧客の引き継ぎ先、業務の振り分け、スタッフへの周知
育休中復帰時期の確認方法、サロンの情報共有のやり方
復帰後復帰後のポジション、勤務時間の調整、時短勤務の有無

「戻ってきてほしいスタッフが安心して戻ってこられる仕組み」をつくるだけで、助成金が受け取れます。

美容室での活用イメージ

スタイリストが産休・育休を取得する場合。

産休前にスタッフと面談し、育休復帰支援プランを作成。担当顧客の引き継ぎを実施。

育休取得後に1回目の支給申請。

育休から復帰し、元のスタイリストポジションで一定期間以上勤務した後、2回目の支給申請。

合計で数十万円規模の受給が可能です。

人が辞めにくいサロンづくりと助成金の受給が同時に実現できます。

美容室が申請すべき助成金③ 人材開発支援助成金

どんな助成金か

人材開発支援助成金は、スタッフに対して計画的な職業訓練や教育を行った場合に、訓練にかかった経費や訓練期間中の賃金の一部が助成される制度です。

なぜ美容室と相性がいいのか

美容室は「学び」が日常にある業種です。

技術講習、カラーセミナー、外部の経営セミナー、接客研修。

スタッフの成長に投資しているサロンは多いはずですが、その投資に対して助成金が出ることを知らないオーナーが非常に多い。

人材開発支援助成金は、学びに投資するサロンほど得をする仕組みです。

最近はオンライン講習も対象になるケースが増えており、使いやすさも年々向上しています。

助成の内容

項目内容
対象スタッフに対して職務に関連する訓練(OFF-JT)を計画的に実施した場合
経費助成対象経費の一部を助成(コースにより助成率が異なる)
賃金助成訓練期間中の賃金の一部を助成(1人1時間あたりの単価が定められている)
訓練時間の要件一定時間以上の訓練であること(コースにより異なる)
事前届出訓練計画書を訓練開始前に労働局に提出

「OFF-JT」とは、通常の業務から離れて行う訓練のことです。

外部の会場で行う技術講習や、オンラインで受講するセミナーなどが該当します。

サロン内での通常業務の一環として行うレッスン(OJT)は、単独では対象外のケースが多いので注意が必要です。

美容室で対象になりやすい訓練の例

訓練の内容対象になるかポイント
外部のカラー技術講習(1日〜2日間)対象になりやすいOFF-JTとして明確。受講料の領収書を保管
メーカー主催のカット講習対象になりやすい訓練計画書の事前提出が必要
外部の接客研修・マネジメント研修対象になりやすい職務に関連する内容であること
オンラインの経営セミナー条件付きで対象受講記録が残る形式であること
サロン内での先輩による技術レッスン(OJT)単独では対象外の場合が多いOFF-JTと組み合わせると対象になるケースあり

申請の流れ(4ステップ)

ステップ内容タイミング
訓練計画書を管轄の労働局に提出訓練開始の1カ月前まで(目安)
計画に沿って訓練を実施計画書提出後
訓練の実施記録、受講料の領収書などを整備訓練中〜訓練後
支給申請書を労働局に提出訓練終了後、定められた期間内

美容室での活用イメージ

スタッフ数名を外部のカラー技術講習に参加させる場合。

事前に訓練計画書を労働局に提出し、受講後に支給申請。

受講料の一部が経費として助成され、さらに受講時間中の賃金の一部も助成されます。

教育投資の実質的な負担が大幅に軽くなるため、教育にお金をかけるほど経営にプラスが生まれる好循環を生み出せます。

3つの助成金を組み合わせると年間百万円規模になることも

年間活用イメージ

3つの助成金を1年間で組み合わせた場合のイメージです。

助成金取り組み内容受給の規模感
キャリアアップ助成金パートスタッフ1人を正社員に転換数十万円規模
両立支援等助成金育休取得スタッフ1人の復帰支援数十万円規模
人材開発支援助成金スタッフ数名に外部技術講習を受講させる数万円〜数十万円(内容・人数による)
年間合計百万円規模になることも

しかも、これは「特別なこと」をして得られるお金ではありません。

スタッフを正社員にする、産休育休を支援する、教育に投資する。

美容室として当たり前のことを「制度として整え、計画的に実行する」だけです。

このお金があったら何ができるか

年間で数十万円から百万円規模の助成金が入れば、サロン経営の選択肢が広がります。

ホットペッパービューティーの掲載費、新しいシャンプー台やセット椅子の導入、スタッフの技術研修費、求人広告の掲載費用、サロンの内装リニューアル。

社労士 野田

助成金を使わないということは、これらの投資機会を毎年逃しているということです。

あわせて知っておきたい「補助金」制度

助成金とは別に、美容室が活用できる「補助金」制度もあります。

助成金が「人」に関する取り組みを支援するのに対して、補助金は「事業投資」を支援します。

助成金の3つをまず押さえた上で、余力があれば以下の補助金も検討してみてください。

補助金名対象となる取り組み特徴
小規模事業者持続化補助金チラシ・HP制作、新メニュー開発、設備導入など販路開拓従業員5名以下のサロンが対象。美容室の申請実績も多い
IT導入補助金POSレジ、予約管理システム、会計ソフトなどのITツール導入キャッシュレス決済端末なども対象。美容室と相性が良い
業務改善助成金賃金引き上げに伴う設備投資最低賃金引き上げを行った事業者が対象

補助金は助成金と違い「審査(採択)」があるため、申請しても必ず受給できるわけではありません。

また、補助金は「先にお金を使い、後から一部が戻ってくる」仕組みなので、申請から入金まで数カ月〜半年以上かかることもあります。

まずは要件を満たせば原則受給できる「助成金」から取り組み、補助金は中長期的な視野で検討するのがおすすめです。

助成金を申請する前に押さえておくべきこと

「先に計画、後に実行」が鉄則

助成金で最も多い失敗は「やってから申請しようとした」というケースです。

助成金は原則として、取り組みを実施する前に計画書を提出しなければなりません。

助成金事前に必要な届出
キャリアアップ助成金キャリアアップ計画書
両立支援等助成金育休復帰支援プランの作成
人材開発支援助成金訓練計画書

「正社員に転換してから助成金があると知った」「研修を受けさせてから申請しようとした」。

こうなると、もう遅いのです。

今後の取り組みに向けて、早めに計画を立てておくことが何より大切です。

就業規則の整備が必要

キャリアアップ助成金をはじめ、多くの助成金では就業規則に関連する制度の規定が必要です。

就業規則がない場合や、内容が古いまま更新されていない場合は、申請の前に整備が必要になります。

常時10人以上のスタッフを雇用しているサロンは、就業規則の作成と届出が法律で義務づけられています。

10人未満の場合も、助成金の申請にあたっては就業規則の整備が求められるケースがほとんどです。

書類の保管を習慣にする

助成金の申請には、賃金台帳、出勤簿(タイムカード)、雇用契約書、就業規則など、多くの書類が必要です。

申請時にまとめて用意しようとすると手間がかかるので、日頃から整理・保管しておくことが重要です。

特に、研修や講習の「受講料の領収書」「受講証明書」「カリキュラム内容がわかる資料」は、紛失しやすいので受講直後に保管する習慣をつけましょう。

助成金の本質は「成長ボーナス」

お金をもらうために制度を形だけ整えるのは本末転倒

ここでひとつ大切なことをお伝えします。

助成金は「お金をもらうために制度を形だけ整えるもの」ではありません。

助成金の本質は、スタッフの働きやすさや成長を支えるために、国が用意した「成長ボーナス」です。

良いサロンづくりをすれば、国が応援してくれる。

これが助成金の仕組みです。

スタッフを大切にし、教育に投資し、働きやすい環境をつくる。

その結果として助成金が受け取れる。

この順番を間違えないことが大切です。

「面倒だからやらない」から「もらわないことがリスク」へ

助成金は「面倒だからやらない」と避けるものではなく、「もらわないことがリスク」になる時代に入っています。

労務トラブルや採用難が当たり前になった今、助成金の活用はサロンの経営を安定させるための重要な手段です。

美容室が助成金を活用できていないのは、サロンの規模が小さいからでも、資格がないからでもありません。

誰にも正しく教えてもらっていないだけです。

取ったサロンはより良くなる。

取らないサロンはただ損をする。

この差は、5年、10年と経つほど大きくなっていきます。

まとめ

美容室が申請すべき助成金は、大きく3つです。

助成金取り組み受給の規模感
キャリアアップ助成金(正社員化コース)パート・契約社員を正社員に転換1人あたり数十万円規模
両立支援等助成金(育児休業等支援コース)育休取得と職場復帰の支援数十万円規模
人材開発支援助成金技術講習や研修の実施経費の一部+賃金の一部

この3つを組み合わせれば、年間で百万円規模の受給になることも十分にあり得ます。

助成金は、特別なことをして得られるお金ではありません。

スタッフを育てる、働き方の制度を整える、復帰を支援する。

美容室として当たり前のことを「計画的に制度として整え、実行する」だけです。

まずは自分のサロンで以下の3つを確認してみてください。

正社員転換の予定があるスタッフはいるか。

産休・育休を取得する予定のスタッフはいるか。

外部研修や技術講習を受けさせる予定はあるか。

ひとつでも当てはまるなら、助成金の受給チャンスはすでに目の前にあります。

ぜひ、今日から経営に取り入れてみてください。

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よくある質問

Q. 個人事業主でも助成金は申請できる?

はい、申請できます。

助成金の多くは、法人・個人事業主を問わず、雇用保険の適用事業所であれば申請が可能です。

スタッフを1人でも雇用していて、雇用保険に加入していれば、個人サロンでも対象になります。

Q. 助成金の申請は自分でできる?社労士に頼むべき?

自分で申請することも可能ですが、助成金は計画書の作成や書類の整備など、細かい要件が多いため、ミスが起きやすい手続きです。

要件を満たしているのに書類の不備で不支給になるケースもあります。

初めて申請する場合は、社会保険労務士に相談することをおすすめします。

費用は発生しますが、自力で申請して不支給になるリスクを考えると、十分に元が取れる投資です。

Q. 助成金の申請にはどのくらいの期間がかかる?

計画書の提出から実際に受給するまでには、半年から1年程度かかるのが一般的です。

「今すぐ現金が入る」という性質のものではないため、計画的に進めることが大切です。

Q. 過去にやった取り組みでも助成金は申請できる?

残念ながら、事前に計画書を提出していない取り組みについては、原則として助成金を申請できません。

「先に計画、後に実行」が助成金の基本ルールです。

今後の取り組みに向けて、早めに計画を立てておくことをおすすめします。

Q. 助成金を受け取ったら税金はかかる?

はい、助成金は「雑収入(営業外収益)」として計上され、法人税や所得税の課税対象になります。

ただし、助成金の全額を税金で持っていかれるわけではありません。

税金を差し引いても十分に手元にお金が残るので、メリットがある制度です。

Q. 助成金の制度は毎年変わる?最新情報はどこで確認すればいい?

はい、助成金の制度は年度ごとに内容や支給額が変更されることがあります。

最新情報は厚生労働省のホームページで確認できますが、内容が専門的でわかりにくいのが実情です。

美容室の助成金に詳しい社労士や、美容業界に特化した会計労務サービスに相談するのが、最も確実で効率的です。

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