「売上は悪くないのに、お金が残らない。」
この悩みの原因の一つが、メニューの利益構造を理解しないまま施術を続けていることにあります。
「忙しいのに利益が出ない」サロンと、「余裕があるのにしっかり利益が残る」サロン。この差は、技術力の差ではなく、メニューの設計力の差で生まれています。
美容室で「儲かるメニュー」とは、単に高単価のメニューのことではありません。「材料費が安い」だけでもありません。
売上に対してどれだけ利益が残るか。施術にかかる時間に対してどれだけの売上が立つか。そしてそのメニューがリピートにつながるか。
この3つの視点で「儲かるかどうか」を判断できるようになると、メニュー構成の見直しだけで利益率が改善するケースは珍しくありません。
この記事では、美容室の儲かるメニューについて、メニュー別の利益構造、利益率が高いメニューの見極め方、メニュー設計の考え方、客単価を上げる方法、店販の活用、よくある失敗パターンまで解説します。
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「儲かる」の定義を整理する|売上と利益は違う
まず、「儲かる」の意味を整理します。
美容室の売上は「客数×客単価」で決まりますが、売上がいくら高くても、コストがそれ以上にかかっていれば利益は残りません。
美容室の4大コスト(人件費・家賃光熱費・材料費・広告費)の合計を売上の80%以内に収めるのが、経営の正解値です。この80%の中で、材料費が占める比率をコントロールすることが、「儲かるメニュー」を設計する第一歩になります。
メニューごとの「儲かり度」を判断するには、3つの指標を見ます。
利益率(メニュー単価に対する材料費の割合)。材料費が安いほど利益率は高い。
時間単価(施術時間1時間あたりの売上金額)。同じ売上でも、30分で終わるメニューと2時間かかるメニューでは、時間あたりの「稼ぐ力」がまったく違います。
リピート率(そのメニューがリピートにつながるか)。1回限りの高単価メニューよりも、定期的に通ってもらえるメニューの方が、年間で見た利益は大きくなります。
メニュー別の利益構造を比較する
美容室の主要メニューを、利益率・時間単価・リピート率の3つの視点で整理します。
カット
料金の目安:4,000〜7,000円。施術時間:30〜60分。材料費:ほぼゼロ。
カットは材料費がかからないため、利益率は最も高いメニューです。時間単価も優秀で、30分で4,000〜5,000円の売上が立つなら、時間単価は8,000〜10,000円になります。
さらにカットはリピートの基盤でもあります。「カットが上手い美容師」は指名が入り、1〜2カ月ごとに定期的に来店してもらえる。
カットこそが美容室の最も「儲かるメニュー」の基盤です。
カラー
料金の目安:6,000〜12,000円。施術時間:60〜120分。材料費:500〜1,500円(薬剤・手袋など)。
カラーは客単価を押し上げる主力メニューです。カット+カラーの組み合わせで客単価が10,000円を超えるケースが多く、売上への貢献度は高い。
ただし、施術時間が長い(塗布+放置+シャンプー)ため、時間単価はカット単体よりも低くなる場合があります。また、薬剤の使用量が多いと材料費が膨らみ、利益率が下がります。
カラー剤の選定と使用量のコントロールが、カラーメニューの利益率を左右するポイントです。
トリートメント
料金の目安:3,000〜8,000円。施術時間:15〜30分。材料費:300〜1,000円。
トリートメントは「儲かるメニュー」の代名詞です。施術時間が短く、アシスタントでも対応できるため、スタイリストの手を止めずに客単価を上げることが可能です。
さらに、髪のダメージやパサつきという「悩み」に紐づいたメニューのため、「定期的に続ける価値がある」と感じてもらえれば、リピート率が高くなります。
現役美容師へのアンケートでも、「儲かるメニュー」として6割以上がトリートメントを挙げています。
ヘッドスパ
料金の目安:3,000〜6,000円。施術時間:20〜40分。材料費:200〜500円。
ヘッドスパも利益率が高いメニューです。材料費が安く、施術時間に対して単価が取れる。アシスタントでも対応可能なため、スタッフの稼働率を上げる効果もあります。
頭皮ケアへの関心が高まっている中で、リラクゼーション要素も含むヘッドスパは、男女問わず需要が広がっているメニューです。
髪質改善トリートメント
料金の目安:10,000〜30,000円。施術時間:60〜120分。材料費:2,000〜5,000円。
近年、急速に需要が拡大しているメニューです。単価が高く、材料費も相応にかかりますが、利益額(単価−材料費)は大きい。
「髪質が変わった」という体験が強烈な満足度につながるため、リピート率も高い傾向があります。2〜3カ月ごとの来店が見込めるため、年間の顧客単価(LTV)で見ると、非常に儲かるメニューです。
ただし、施術時間が長いため、1日に受けられる人数は限られます。1人美容室では、髪質改善に特化することで客単価を大きく引き上げる戦略が有効です。
パーマ・縮毛矯正
料金の目安:8,000〜20,000円。施術時間:90〜180分。材料費:500〜2,000円。
パーマは単価が高く、材料費も比較的低いため利益率は悪くありません。ただし、施術時間が長いため時間単価はカットほど高くならない。
縮毛矯正は年に2〜4回のリピートが見込め、かつ「この美容師でないと怖い」という心理が働くため、指名率が高いメニューです。
店販(ホームケア商品の販売)
料金の目安:1,000〜5,000円(1商品あたり)。施術時間:0分(施術中に提案するだけ)。仕入れ原価:販売価格の40〜50%程度。
店販は、施術時間がゼロで売上が立つ唯一のメニューです。
施術中にお客さまの髪の状態に合わせて「自宅でのケアにはこの商品がおすすめです」と提案するだけ。追加の施術時間はかかりません。
利益率は技術メニューよりも低い(仕入れ原価が40〜50%)ですが、時間をかけずに売上を積み上げられるため、「時間あたりの利益」で考えると非常に優秀です。
リピート購入につながれば、来店のたびに追加売上が発生します。
メニュー別の利益構造比較表
| メニュー | 料金目安 | 施術時間 | 材料費 | 利益率 | 時間単価 | リピート率 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| カット | 4,000〜7,000円 | 30〜60分 | ほぼゼロ | 極めて高い | 高い | 高い(1〜2カ月周期) |
| カラー | 6,000〜12,000円 | 60〜120分 | 500〜1,500円 | 高い | 中程度 | 高い(1〜2カ月周期) |
| トリートメント | 3,000〜8,000円 | 15〜30分 | 300〜1,000円 | 高い | 高い | 中〜高(提案次第) |
| ヘッドスパ | 3,000〜6,000円 | 20〜40分 | 200〜500円 | 高い | 高い | 中程度 |
| 髪質改善 | 10,000〜30,000円 | 60〜120分 | 2,000〜5,000円 | 中〜高 | 中程度 | 高い(2〜3カ月周期) |
| パーマ・縮毛矯正 | 8,000〜20,000円 | 90〜180分 | 500〜2,000円 | 高い | 低〜中 | 中程度(年2〜4回) |
| 店販 | 1,000〜5,000円 | 0分 | 仕入れ原価40〜50% | 中程度 | 無限大 | 高い(リピート購入) |
「儲かるメニュー」を設計する5つの考え方
考え方①:利益率ではなく「利益額×リピート率」で考える
利益率が90%のカットだけでは、客単価が低いまま回転で稼ぐモデルになり、体力的に限界が来ます。
大切なのは、利益率の高いカットを基盤にしつつ、トリートメントや店販で客単価を上乗せし、リピートにつなげること。
1回の来店で得られる「利益額」と、その人が年間で何回来てくれるかの「リピート率」。この掛け算で考えると、儲かるメニュー構成が見えてきます。
考え方②:セットメニューで客単価を自然に上げる
「カット+カラー+トリートメント」のようなセットメニューを設計し、単品で頼むよりもお得感がある価格設定にする。
3段階の価格帯(松竹梅)を用意すると、真ん中のメニューが選ばれやすくなります。
セットメニューは、1回の来店で複数のサービスを提供できるため、施術の効率化にもつながります。カウンセリングや準備・片付けは1回分で済むため、単品を2人に提供するよりも、セットを1人に提供する方が時間効率は良いケースが多い。
考え方③:アシスタントが提供できるメニューを持つ
トリートメント、ヘッドスパ、シャンプー。これらはアシスタントでも対応可能なメニューです。
スタイリストがカットやカラーに集中している間に、アシスタントがトリートメントやヘッドスパを提供すれば、スタッフ全体の稼働率が上がります。
アシスタントが売上に貢献できる仕組みがあると、サロン全体の生産性が向上します。
考え方④:お客さまの「悩み」に紐づいたメニューをつくる
「トリートメント」という名前だけでは、お客さまにはその価値が伝わりません。
「パサつきが気になる方向けのダメージ補修トリートメント」「カラーの色持ちを2週間延ばすケアトリートメント」のように、悩みと解決策をセットにしたメニュー名にすると、カウンセリングでの提案がしやすくなり、お客さまも「自分に合っている」と感じやすくなります。
カウンセリングでお客さまの悩みを聞いた後に、「その悩みを解決するメニュー」として提案する。これは売り込みではなく、プロとしての提案です。
考え方⑤:店販を「提案」の延長として位置づける
店販は「物を売る」行為ではなく、「施術の効果を自宅でも持続させるための提案」です。
「今日のトリートメントの仕上がりを長持ちさせるには、自宅でこのシャンプーを使っていただくのがおすすめです」。
この一言で、施術の延長としての店販が自然に成立します。お客さまにとっても「押し売り」ではなく「ケアのアドバイス」として受け取れるため、抵抗感が少ない。
店販は施術時間ゼロで売上が立ち、リピート購入にもつながるため、「儲かるメニュー」の中でも特に経営への貢献度が高いカテゴリです。
客単価を上げるための具体的な方法
方法①:カウンセリングでの提案を仕組み化する
「追加メニューを提案するかどうか」をスタッフ個人の判断に任せていると、提案する人としない人で差が出ます。
「カラーのお客さまには、カウンセリング時にトリートメントの提案を行う」「施術後に店販商品を1つ紹介する」のように、サロン全体のルールとして仕組み化しましょう。
方法②:メニュー名を「価値」が伝わる表現にする
「トリートメント 3,000円」ではなく、「うるツヤ髪質改善トリートメント 5,000円」のように、効果や体験がイメージできるメニュー名にする。
ホットペッパーのクーポン名も同様です。施術内容・時間・特徴を盛り込んだクーポン名は、クリック率が上がる傾向があります。
方法③:季節限定メニューで特別感を出す
梅雨の時期に「くせ毛対策の縮毛矯正+トリートメントセット」、夏に「頭皮リフレッシュのヘッドスパ+クールシャンプー」、秋に「夏のダメージ回復トリートメント」。
期間限定メニューは、通常メニューでは動かない層にも「今だけなら試してみよう」と思わせる効果があります。
方法④:値上げを「メニューの見直し」として行う
「値上げ」ではなく「メニュー構成の変更」として取り組む。既存のメニューに付加価値を加えて新メニューとして再設計すれば、価格の根拠が明確になります。
たとえば、「カラー 8,000円」を「カラー+前処理トリートメント付き 9,500円」に変更する。材料費は数百円の追加ですが、お客さまにとっては「ダメージケア込み」という付加価値を感じられるため、値上げに対する抵抗感が薄れます。
よくある失敗パターン
失敗①:高単価メニューを入れたのに誰もオーダーしない
「髪質改善メニュー 25,000円」を導入したが、お客さまへの提案がないまま放置。メニュー表に載せるだけでは、高単価メニューは選ばれません。
カウンセリングでの提案、Instagram・ホットペッパーでの訴求、ビフォーアフターの発信がセットで動いて初めて、高単価メニューは機能します。
失敗②:材料費を意識せずに薬剤を使いすぎる
「良い薬剤を使えばお客さまに喜ばれる」。それは事実ですが、使用量が管理されていなければ、材料費が膨らんで利益を食います。
メニューごとの薬剤使用量を決め、材料費率を管理する。材料費が売上の10〜15%を超えている場合は見直しが必要です。
失敗③:忙しさ=儲かっていると思い込む
施術件数が多く、毎日忙しい。でも、月末にお金が残っていない。
この状態は、低単価のメニューで回転率を上げているだけの可能性があります。忙しさではなく、「1時間あたりの利益がいくらか」を計算する習慣をつけましょう。
まとめ
| テーマ | ポイント |
|---|---|
| 儲かるの定義 | 利益率×時間単価×リピート率の3つで判断する |
| カット | 材料費ゼロで利益率最高。儲かるメニューの基盤 |
| トリートメント | 短時間・高利益・アシスタント対応可。6割の美容師が「儲かるメニュー」と回答 |
| ヘッドスパ | 低材料費・リラクゼーション需要。男女問わず人気上昇中 |
| 髪質改善 | 高単価・高リピート。LTVで見ると非常に優秀 |
| 店販 | 施術時間ゼロで売上が立つ。時間あたりの利益は最強 |
| メニュー設計の考え方 | 利益額×リピート / セットメニュー / アシスタント活用 / 悩み紐づけ / 店販は提案の延長 |
| 客単価UPの方法 | カウンセリング提案の仕組み化 / メニュー名の工夫 / 季節限定 / 付加価値による値上げ |
| よくある失敗 | 高単価メニュー放置 / 材料費管理なし / 忙しさ=儲かると思い込む |
美容室の「儲かるメニュー」は、サロンの立地、客層、スタッフ構成によって異なります。「これを入れれば儲かる」という万能のメニューは存在しません。
大切なのは、自分のサロンのメニューごとに「材料費はいくらか」「施術に何分かかるか」「リピートにつながっているか」を数字で把握すること。
売上を上げることではなく、利益を残すことが経営の目的です。メニューの設計を見直すだけで、売上を変えずに利益を増やせる可能性は十分にあります。
ぜひ参考にしてください。
よくある質問
Q. 美容室で最も利益率が高いメニューは何ですか?
材料費だけで見れば、カットが最も利益率が高いメニューです。薬剤をほとんど使わないため、料金のほぼ全額が粗利益になります。ただし、客単価を上げるには、カットにトリートメントやヘッドスパを組み合わせるセットメニューの設計が有効です。
Q. 店販は本当に儲かりますか?
施術時間がゼロで売上が立つという点で、「時間あたりの利益」は最も高い売上源です。ただし、仕入れ原価が販売価格の40〜50%程度かかるため、技術メニューと比べると利益率自体は低い。「追加売上」として考えれば、経営への貢献度は非常に高いメニューです。
Q. 客単価を上げたいのですが、値上げするとお客さまが離れそうで怖いです。
既存メニューの単純な値上げではなく、「付加価値をつけてメニューを再設計する」方法がおすすめです。たとえばカラーに前処理トリートメントを追加して新メニューとして価格を設定する。材料費の増加はわずかですが、お客さまには「ケア込みのメニュー」として価値を感じてもらえます。
Q. 1人美容室で儲かるメニューのおすすめはありますか?
1人美容室は施術人数に限りがあるため、「時間単価」を上げることが最優先です。カット+カラー+髪質改善トリートメントのような複合メニューで客単価を10,000〜15,000円以上に設定し、1日の施術人数は少なくても十分な売上を確保する戦略が有効です。
Q. メニューの材料費率はどのくらいが適正ですか?
美容室の材料費率は売上の10〜15%が一般的な目安です。この比率を超えている場合は、薬剤の使用量が管理されていない、高額な薬剤を多用している、店販の仕入れ比率が高いなどの原因が考えられます。メニューごとの材料費を計算し、適正な比率に収まっているかを確認しましょう。

