- 美容室経営で利益が残らない原因が「固定費」にあること
- 美容室にかかる主な固定費の種類とその割合
- 家賃・光熱費・人件費・通信費を短期的に削減する具体策
- 固定費削減で陥りやすい落とし穴と失敗しないためのポイント
- 削減したお金を「攻めの経営」に回して成長につなげる方法
美容室を経営していて「売上はそこそこあるのに、なぜか手元にお金が残らない…」と悩んでいませんか。
その原因の多くは「固定費の高さ」にあります。
家賃や光熱費、人件費といった固定費は、売上が少なくても必ず発生するため、経営を圧迫しやすい要素です。
逆に、この固定費を上手に見直すことができれば、同じ売上でも利益率を一気に改善することができます。

この記事では、美容室オーナーに向けて 短期的に取り組める固定費削減の具体策 を解説します。
明日からでも実践できるポイントばかりなので、ぜひ参考にしてください。
監修者

中村 浩徳
美容業界に特化した財務・労務の支援を行う中で、これまで8,000人以上の美容師・サロンオーナーと向き合ってきた。
将来へのお金の不安や、人に関する悩みを軽くし、美容師という仕事を“長く・楽しく”続けられる環境づくりを目指して、全国でセミナーや経営支援を展開。
「美容師に特化していてわかりやすい」「経営の不安が軽くなった」との声が多く寄せられている。
2025年3月に『美容師のためのお金のベーシック』を出版。airchairでは、数字や労務に苦手意識のあるオーナーに寄り添いながら、サロン経営の「土台」を支える活動を続けている。
当社は美容業界に特化した会計サービスを提供。数字を活用し、人材流出を防ぎながら、18%の利益率を目指す経営支援を行います。会計業務にとどまらず、経営改善やスタッフ定着率向上のアドバイスを通じて、美容室経営の安定と成長をトータルサポートいたします。
美容室オーナーが直面する「利益が残らない」本当の理由



「毎日忙しく働いているのに、なぜか手元にお金が残らない…」
多くの美容室オーナーが抱える共通の悩みです。
その原因は「売上が足りない」のではなく、固定費の高さ にあります。
美容室の平均的な固定費率は売上の 70〜80% と言われています。
つまり、月商100万円あっても、家賃・人件費・光熱費などで70〜80万円が消え、残るのは20〜30万円。
ここから税金や借入返済を支払えば、オーナーの手元に残る利益はごくわずかです。
特に美容室は「人件費」「家賃」「光熱費」が経営を圧迫しやすい構造にあります。
飲食店など他業種と比べても、ドライヤーやシャンプー台での電力消費、長時間労働に伴う人件費などが重くのしかかります。
売上を増やそうと無理に集客や値引きをしても、固定費が高止まりしていれば利益は積み上がりません。
むしろ「売上は伸びたのに赤字が拡大する」という落とし穴にハマるサロンも少なくありません。
だからこそ、オーナーがまず取り組むべきは「売上アップ」ではなく 固定費の見直し なのです。
固定費を見直すだけで利益が増える仕組み


多くのオーナーは「もっと売上を伸ばさなきゃ」と考えがちですが、実は 売上アップよりも固定費削減の方が即効性が高い のです。
例えば、単価6,000円のカットを提供しているサロンで考えてみましょう。
年間60万円の利益を確保するためには、新規客100人分の来店 が必要です。
集客に広告費をかけ、スタッフの稼働を増やし、さらにリピートを促す努力をしてようやく実現できます。
一方、固定費を毎月5万円削減できれば、それだけで年間60万円の利益改善につながります。
しかも、これは「今ある支出を見直すだけ」で達成できるのです。
つまり、固定費を削減することは「売上を上げずに利益を確保できる裏ワザ」といえます。
さらに資金繰りに余裕が生まれれば、その分を広告や人材教育といった 攻めの投資 に回すことも可能になります。
「節約=守り」ではなく、固定費の見直しはサロンの成長を加速させる攻めの一手。
これが、多くの美容室オーナーが気づいていない「利益を増やす仕組み」なのです。
美容室にかかる主な固定費とその割合
美容室オーナーが「売上はあるのに利益が残らない」と悩む最大の原因が固定費です。固定費は毎月必ず発生する支出で、売上が下がっても減らないため経営を圧迫しやすい構造になっています。
しかし裏を返せば、固定費は削減できれば即利益アップにつながる最重要ポイントでもあります。まずは、美容室経営において代表的な固定費と、その一般的な割合を整理してみましょう。
固定費の代表例
- 家賃・テナント費用(20〜30%)
最も重い固定費のひとつ。特に都心部や駅前の物件では高額になりがちです。売上に対して家賃比率が30%を超えると危険信号です。 - 人件費・社会保険料(30〜50%)
美容室における最大の固定費。給与・社会保険・福利厚生を含めると50%近くになることもあり、売上が変動しても支払いは一定のため資金繰りに直結します。 - 光熱費・水道代(5〜10%)
シャンプー台やドライヤー、空調や照明など美容室は電力消費が大きい業態です。近年は電気代高騰も経営を直撃しています。 - 通信費・システム利用料(3〜5%)
インターネット、電話、予約システム、POSレジ、音楽配信など。小額でも積み重なり年間数十万円になるケースもあります。 - リース代・ローン返済(5〜10%)
美容機器や内装のリース・借入金返済も毎月発生し、契約時点の判断が経営を左右します。
上記の割合を合計すると、サロンの売上の約70〜90%が固定費で消えるケースも珍しくありません。
つまり、ほんの数%削減するだけでオーナーの手元に残る利益は大きく変わります。
まずは自店の固定費を洗い出し、どの項目に見直し余地があるかを確認することが第一歩です。



多くのオーナーさんは「売上を伸ばすこと」に意識が向きがちですが、実は利益を圧迫しているのは固定費です。割合を数字で把握するだけでも改善の糸口が見えてきます。大切なのは一気に削ろうとせず、まずは確認することから。小さな見直しが、安心できる経営につながりますよ。
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単に売上だけではなく、店舗を維持するためにかかるコストと照らし合わせて、リアルな“バリュー”を算出します。
例えば、「売上は高いけど、物販売上はゼロ」「売上は平均的だけど、定着率が高く新人教育も担っている」など、数字だけでは見えにくい部分も含めて、チーム内での役割や貢献を客観的に評価できるようになります。
活用法
- ボーナスの支給や昇給判断
- 役職や等級設定の参考データ
- 人件費バランスの最適化
- 店舗内コミュニケーションの改善材料
年に1〜2回、他社の事例も交えながら一緒に作成・分析することで、経営者の判断基準がぶれなくなり、制度設計の土台として機能します。



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家賃交渉で年間数十万円の改善
美容室経営で最も負担が大きい固定費のひとつが家賃です。
特にテナント契約は「一度決めたら動かせない」と思われがちですが、実は契約更新や空きテナント状況を背景に交渉の余地があります。
例えば、周辺の相場を調べた上で「同じエリアでこれだけ安い物件が出ている」と根拠を持って交渉すれば、月1〜2万円の減額につながるケースもあります。
仮に月2万円の家賃を下げられれば、年間で24万円の利益改善。
新規顧客を数十名獲得するのと同じ効果を、交渉ひとつで実現できるのです。
家賃は契約年数に応じて長期的に影響するため、オーナーにとっては最優先で取り組むべき固定費削減ポイントといえます。
光熱費は契約と設備のW見直し
美容室はシャンプー、ドライヤー、空調、照明といった電力消費が多く、光熱費が固定費を押し上げる大きな要因になります。特に近年は電気代高騰の影響で、以前よりも負担が増えているオーナーも少なくありません。
光熱費の削減には「契約プランの見直し」と「設備投資による効率化」の両面からアプローチするのが効果的です。
- 電力会社のプラン見直し
契約している電力会社のプランを変更するだけで、月数千円〜1万円のコストダウンにつながるケースがあります。特に深夜電力を活用できるプランや、複数店舗をまとめて契約できるプランが有効です。 - 設備の省エネ化
照明をLEDに切り替える、節水型シャンプーノズルを導入する、高効率のドライヤーを使うなど、設備投資は一度の出費で長期的な削減効果を得られます。 - 日常のオペレーション改善
営業後の電源切り忘れを防ぐ、空調を必要以上に稼働させないといった小さな工夫も積み重なれば大きな削減になります。
契約の見直しと設備の改善を並行して行うことで、短期的な効果と長期的な効果を両立できるのが光熱費削減のポイントです。
人件費は「削減」ではなく、経営と真剣に向き合うべき固定費
美容室における最大の固定費は人件費です。スタッフの給与や社会保険料は避けて通れない支出であり、パートや外注に置き換えて単純に「変動費化」できるものではありません。
むしろ人件費は、美容室経営において未来への投資そのものです。
教育を受けたスタッフはお客様の満足度やリピート率を高め、売上を安定させます。
逆に「人件費を抑えること」だけを優先すると、離職やサービス低下を招き、長期的に大きな損失につながります。
大切なのは、人件費をただのコストと考えるのではなく、売上に見合った形で健全に運用できているかを定期的に見直すことです。
具体的には
- 売上に対する人件費比率が高すぎないかをチェックする
- 教育投資が「成果=お客様の支持や単価アップ」につながっているかを振り返る
- 残業や無駄な待機時間が発生していないか確認する
人件費は美容室にとって「避けられない経営課題」です。
だからこそ逃げずに向き合い、スタッフの成長と経営の健全性をどう両立させるかが、オーナーに求められる視点になります。
通信費・サブスクは整理で即効性
美容室経営では、通信費やサブスク系の支出は見落とされがちですが、実は無駄が潜みやすい部分です。
インターネット回線や電話、予約システム、POSレジ、音楽配信、クラウドサービスなど、便利さを求めて契約を重ねるうちに、気づけば毎月数万円の固定費になっているケースも少なくありません。
この費用は一度見直すだけで即効性のあるコスト削減につながります。
例えば
- 複数契約している回線や端末を一本化する
- 解約忘れのサブスクを整理する
- 予約システムやPOSを一体型のサービスに切り替える
「解約しただけで毎月5,000円浮いた」というオーナーも多く、年間にすれば6万円の改善効果です。大きな費用ではないように思えても、こうした積み重ねが利益率の改善に直結します。
まずは過去1年分の明細を洗い出し、「本当に必要な契約か?」を確認することから始めてみましょう。
固定費削減の落とし穴と失敗しないポイント
固定費の削減は美容室経営にとって大切な取り組みですが、やり方を間違えると逆効果になることもあります。特に「削る=悪いこと」というイメージがスタッフやお客様に伝わってしまうと、サービスの質や満足度が低下し、結果的に売上ダウンにつながりかねません。
よくある失敗例
- 人件費を削りすぎてスタッフのモチベーションが下がる
- 安さ重視で光熱設備を導入し、かえって不便になる
- 必要なシステムを解約して業務効率が落ちる
固定費削減は「支出を減らす」ことが目的ではなく、利益を増やし、経営を安定させるための手段です。
だからこそ、数字だけで判断せずに「この削減はスタッフやお客様にどう影響するか?」を必ず確認することが大切です。
ポイント
- 一時的なコストカットではなく、持続可能な削減策にする
- スタッフや顧客体験を損なわないラインを見極める
- 削減分を「成長のための投資」に回す前提で考える



これらを意識するだけで、固定費削減が単なる「節約」ではなく、未来の利益をつくる戦略的な一手になります。
削減したお金を「攻めの経営」に回す方法
固定費を削減して浮いたお金は、ただ貯めておくだけではもったいありません。経営を安定させるためには、守りの姿勢も大切ですが、次の成長をつくるためには「攻めの経営」への投資が必要です。
具体的には、以下のような使い道が効果的です。
効果的な使い方
- 集客の強化
広告やSEO対策、SNS運用などに資金を回し、新規顧客の獲得につなげる。 - スタッフ育成
技術講習や接客研修に投資し、単価アップやリピート率向上を狙う。 - 設備投資
節電効果のある機器や、お客様の満足度を高める設備に置き換えることで、中長期的に収益性を改善。 - 新メニュー・サービス開発
トリートメントやヘッドスパ、デジタルパーマなど高単価メニューを導入し、売上の柱を増やす。
大切なのは、削減した分を「そのまま残す」のではなく、未来の売上を生むお金に変えることです。
固定費削減と攻めの投資をセットで実行することで、サロン経営は着実に利益を積み上げていけます。
まとめ:固定費削減は美容室成長戦略の第一歩
美容室経営において「利益が残らない」と感じる背景には、毎月重くのしかかる固定費の存在があります。
家賃・人件費・光熱費・通信費といった支出は、売上が下がっても減らないため、オーナーにとって大きなプレッシャーとなります。
しかし、視点を変えれば固定費は短期的に見直せる余地がある支出です。
家賃の交渉、光熱費の契約変更、通信費やサブスクの整理など、小さな積み重ねが経営を安定させる大きな力になります。
さらに、削減して浮いた資金を「攻めの経営」に投資することで、新たな売上をつくり出すチャンスも広がります。
集客やスタッフ教育、サービス開発といった成長への投資は、サロンの未来を明るくする原動力になります。
固定費削減はゴールではなく、サロンを成長させるためのスタート地点。
守りと攻めをバランスよく実践し、持続的に利益を生み出す経営を目指しましょう。
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