「労働保険って、何ですか?」
美容室を開業してスタッフを雇うとき、こう思ったオーナーは少なくないはずです。
美容師としての技術はプロでも、保険や手続きの知識はゼロからスタートという方がほとんど。
でも、労働保険はスタッフを1人でも雇ったら必ず加入しなければならない制度です。
個人事業でも法人でも関係ありません。正社員でもパートでもアルバイトでも関係ありません。
「知らなかった」では済まされない、美容室オーナーとして最低限押さえておくべき制度です。
この記事では、労働保険の基本から、加入手続きの具体的な流れ、保険料の計算方法、未加入のリスク、そして助成金との関係まで、何もわからない前提でわかりやすく解説します。
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そもそも「労働保険」とは?
まず、言葉の整理から始めましょう。
「保険」と聞くと、生命保険や自動車保険を思い浮かべるかもしれません。
でも、事業主としてスタッフを雇うときに関わる保険は、大きく分けて2つのグループがあります。
| グループ | 含まれる保険 | ざっくり言うと |
|---|---|---|
| 労働保険 | 労災保険+雇用保険 | 働いているときのケガや失業に備える保険 |
| 社会保険 | 健康保険+厚生年金保険(+介護保険) | 病気の治療費や老後の年金に備える保険 |
この記事で解説するのは「労働保険」、つまり労災保険と雇用保険の2つです。
社会保険(健康保険・厚生年金)については別の制度になりますので、混同しないようにしましょう。
労災保険とは?
労災保険は、スタッフが仕事中や通勤中にケガをしたり、病気になったりしたときに、治療費や休業中の給与を補償してくれる保険です。
美容室でよくある労災の例
美容室は意外と労災が起きやすい職場です。
| 場面 | 具体例 |
|---|---|
| 業務中のケガ | ハサミで手を切った。薬剤で皮膚がかぶれた。シャンプー台で腰を痛めた |
| 通勤中の事故 | 自転車で出勤途中に転倒してケガをした。電車の駅の階段で足を滑らせた |
こうしたケガや病気が「労災」として認められると、治療費は全額補償され、休業中の給与も一定割合が支給されます。
健康保険ではなく、労災保険から給付を受けることになるので、スタッフの自己負担はありません。
労災保険の加入条件
労災保険の加入条件はとてもシンプルです。
スタッフを1人でも雇ったら、無条件で加入義務が発生します。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | すべての労働者(正社員、パート、アルバイトすべて含む) |
| 加入のタイミング | スタッフを1人でも雇った時点で即座に |
| 雇用形態の制限 | なし。1日だけの短期雇用でも対象 |
| 個人事業・法人の区別 | なし。どちらでも加入義務あり |
「うちはパートさん1人だけだから関係ない」ということはありません。
1人でも雇ったら、加入は義務です。
保険料は誰が払う?
労災保険の保険料は、全額オーナー(事業主)が負担します。
スタッフの給与から天引きすることはありません。
美容室の労災保険料率は0.3%です(「その他の各種事業」に分類されます)。
※保険料率は3年ごとに改定される場合があります(2025年度時点)。
| スタッフの年間給与 | 労災保険料(年額) | 月あたりの目安 |
|---|---|---|
| 240万円(月20万円) | 7,200円 | 約600円 |
| 300万円(月25万円) | 9,000円 | 約750円 |
| 400万円(月約33万円) | 12,000円 | 約1,000円 |
スタッフ1人あたり月600〜1,000円程度。
「こんなに安いの?」と思われるかもしれませんが、この金額でスタッフの業務中・通勤中のケガや病気がカバーされます。
オーナー自身は労災保険に入れない
ここで注意点がひとつ。
労災保険は「労働者」を守るための保険なので、事業主であるオーナー自身は原則として対象外です。
ただし、「特別加入制度」を利用すれば、オーナーも労災保険に加入できます。
特別加入するには、労働保険事務組合に事務処理を委託する必要があります。
自分もハサミを持って施術をしているオーナーは、万が一に備えて特別加入を検討する価値があります。
雇用保険とは?
雇用保険は、スタッフが退職したときの失業手当や、育児休業・介護休業中の給付金などを支給するための保険です。
雇用保険から受けられる主な給付
| 給付の種類 | 内容 |
|---|---|
| 失業手当(基本手当) | 退職後、次の就職先が見つかるまでの間、一定額が支給される |
| 育児休業給付金 | 育児休業中に給与の代わりとして支給される |
| 介護休業給付金 | 家族の介護で休業した場合に支給される |
| 教育訓練給付金 | 資格取得や技能講習の費用の一部が支給される |
スタッフにとって、雇用保険は「万が一のセーフティネット」です。
「このサロンはちゃんと雇用保険に入っている」ということが、スタッフの安心感にもつながります。
雇用保険の加入条件
雇用保険は、労災保険と違い、加入条件があります。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ① 週の所定労働時間が20時間以上 | 週20時間未満のパートは対象外 |
| ② 31日以上の雇用見込みがある | 短期の臨時雇用は対象外 |
| ③ 学生ではない | 昼間学生は原則対象外(夜間学生は対象) |
逆に言えば、上の3つの条件をすべて満たすスタッフがいれば、雇用保険への加入手続きが必要になります。
正社員はもちろん、週20時間以上働くパートやアルバイトも対象です。
保険料は誰が払う?
雇用保険の保険料は、オーナーとスタッフの双方で負担します。
美容室は「一般の事業」に分類されます。2025年度の保険料率は以下の通りです。
※保険料率は毎年度見直されるため、最新の料率は厚生労働省の発表をご確認ください。
| 負担者 | 保険料率 |
|---|---|
| スタッフ(労働者)負担 | 0.6% |
| オーナー(事業主)負担 | 0.95% |
| 合計 | 1.55% |
月給20万円のスタッフの場合、スタッフの負担は月1,200円、オーナーの負担は月1,900円です。
スタッフの負担分は毎月の給与から天引きし、オーナーの負担分と合わせて納付します。
労災保険と雇用保険の違いまとめ
ここで、2つの保険の違いを一覧で整理します。
| 項目 | 労災保険 | 雇用保険 |
|---|---|---|
| 何を補償する? | 仕事中・通勤中のケガや病気 | 失業、育児休業、介護休業など |
| 加入条件 | スタッフを1人でも雇ったら無条件 | 週20時間以上+31日以上の雇用見込み |
| 保険料の負担 | 全額オーナー負担 | オーナーとスタッフで分担 |
| 保険料率(美容室) | 0.3%(全額オーナー) | 0.95%(オーナー)+ 0.6%(スタッフ) |
| 手続き先 | 労働基準監督署 | ハローワーク(公共職業安定所) |
| オーナー自身の加入 | 原則不可(特別加入制度あり) | 不可(事業主は加入できない) |
加入手続きの具体的な流れ
ここからは、実際の手続きの流れを順番に説明します。
美容室は「一元適用事業」に該当するため、労災保険と雇用保険の手続きを一括で進めることができます。
ステップ① 労働基準監督署での手続き
最初に行くのは、サロンの所在地を管轄する労働基準監督署です。
| 提出書類 | 期限 | 内容 |
|---|---|---|
| 保険関係成立届 | スタッフを雇った日から10日以内 | 「うちのサロンは労働保険に加入します」という届出 |
| 概算保険料申告書 | スタッフを雇った日から50日以内 | その年度の保険料の見込み額を計算して申告・納付する |
「保険関係成立届」は、「労働保険に加入しますよ」という届出書類です。
「概算保険料申告書」は、その年度にスタッフに支払う予定の給与総額をもとに、保険料の概算額を計算して納付する書類です。
概算保険料の計算方法は後述します。
ステップ② ハローワークでの手続き
労働基準監督署での手続きが終わったら、次はハローワーク(公共職業安定所)で雇用保険の手続きを行います。
| 提出書類 | 期限 | 内容 |
|---|---|---|
| 雇用保険適用事業所設置届 | 事業所設置の日から10日以内 | 「うちのサロンは雇用保険の適用事業所です」という届出 |
| 雇用保険被保険者資格取得届 | スタッフを雇った翌月10日まで | スタッフ一人ひとりの雇用保険加入手続き |
「適用事業所設置届」は、サロンとしての届出。
「被保険者資格取得届」は、スタッフ個人の届出です。
スタッフを新しく雇うたびに「被保険者資格取得届」の提出が必要になります。
手続きの全体像
| 順番 | やること | 届出先 | 期限 |
|---|---|---|---|
| 1 | 保険関係成立届を提出 | 労働基準監督署 | 雇用から10日以内 |
| 2 | 概算保険料申告書を提出・保険料を納付 | 労働基準監督署 | 雇用から50日以内 |
| 3 | 雇用保険適用事業所設置届を提出 | ハローワーク | 事業所設置から10日以内 |
| 4 | 雇用保険被保険者資格取得届を提出 | ハローワーク | 雇用の翌月10日まで |
手続きに必要な持ち物
労働基準監督署とハローワークに行く際に必要なものをまとめます。
| 届出先 | 必要な持ち物 |
|---|---|
| 労働基準監督署 | 登記簿謄本(法人の場合)または開業届の控え(個人の場合)、スタッフの賃金台帳(または予定給与額がわかるもの)、サロンの所在地がわかる書類 |
| ハローワーク | 保険関係成立届の控え(労基署で受け取ったもの)、雇用契約書または労働条件通知書、スタッフの個人情報(氏名・生年月日・マイナンバーなど) |
書類の様式は、各窓口に備え付けられています。わからないことがあれば、窓口で質問すれば教えてもらえます。
保険料の計算方法
労働保険の保険料は、スタッフに支払った給与の総額に保険料率をかけて計算します。
計算式
労働保険料 = スタッフ全員の年間給与総額 × 保険料率
美容室の保険料率(2025年度)
| 保険の種類 | 保険料率 | 負担者 |
|---|---|---|
| 労災保険 | 0.3% | 全額オーナー |
| 雇用保険(オーナー分) | 0.95% | オーナー |
| 雇用保険(スタッフ分) | 0.6% | スタッフ(給与から天引き) |
具体例:スタッフ2人、月給各20万円の場合
| 項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 年間給与総額 | 20万円 × 2人 × 12カ月 | 480万円 |
| 労災保険料(オーナー負担) | 480万円 × 0.3% | 14,400円/年 |
| 雇用保険料(オーナー負担) | 480万円 × 0.95% | 45,600円/年 |
| 雇用保険料(スタッフ負担) | 480万円 × 0.6% | 28,800円/年(2人分) |
| オーナーの年間負担合計 | 14,400円 + 45,600円 | 60,000円/年(月5,000円) |
スタッフ2人を雇った場合、オーナーの労働保険料の負担は月5,000円程度。
「思ったより安い」と感じる方が多いのではないでしょうか。
毎年やること:年度更新
労働保険は、加入して終わりではありません。
毎年6月1日〜7月10日の間に「年度更新」という手続きが必要です。
| やること | 内容 |
|---|---|
| 前年度の確定精算 | 前年度に実際に支払った給与総額をもとに、保険料の過不足を精算する |
| 今年度の概算申告 | 今年度の給与見込み額をもとに、概算保険料を申告・納付する |
つまり、毎年「去年の精算」と「今年の見込み」を同時に行う手続きです。
書類は毎年5月頃に届きますので、届いたら忘れずに手続きしましょう。
未加入のリスク
「面倒だから後回しにしよう」は危険です。
労働保険に未加入のまま営業を続けた場合、以下のリスクがあります。
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 行政指導・追徴金 | 未加入が発覚した場合、過去にさかのぼって保険料を請求される。さらに追徴金(保険料の10%)が上乗せされる |
| スタッフのケガに対応できない | 業務中にスタッフがケガをした場合、保険給付相当額の徴収や追加徴収(最大40%)を受ける可能性がある |
| 助成金が申請できない | 雇用に関する助成金(キャリアアップ助成金など)は、労働保険に加入していることが前提条件。未加入だとすべての助成金を受け取れない |
| 求人で不利になる | 求人票に「労働保険加入」と記載できない。求職者から見て「この店は大丈夫なのか」と不安に思われる |
特に見落とされがちなのが「助成金が申請できない」という点です。
美容室が活用できる助成金は複数ありますが、そのほぼすべてが「労働保険に加入していること」を前提条件としています。
月5,000円程度の保険料を払っていないために、数十万円〜数百万円の助成金を受け取れないのは、経営的に大きな損失です。
労働保険は「コスト」ではなく「人が残るサロンの土台」
ここまで制度と手続きの解説をしてきましたが、最後にもうひとつ大切なことをお伝えします。
労働保険を「払わなきゃいけないコスト」としか見ていないオーナーは多い。
でもこれまで多くのサロン経営に関わる中で見えてきたのは、労働保険を含む労務環境の整備が、スタッフの定着にダイレクトに影響するということです。
美容室スタッフのモチベーションの源泉は人によって異なりますが、大きく分けると5つの要素があります。
| 要素 | 具体例 |
|---|---|
| 教育 | 練習会、外部セミナー、経営の勉強 |
| 機会 | フリー客を担当するチャンス、撮影会への参加 |
| 休み | 土日休み、有給休暇、ライフワークバランス |
| 安心 | 社会保険・労働保険に加入しているか、退職金制度があるか |
| お金 | 給与、ボーナス、歩合 |
特に安定志向のスタッフにとって、「安心」の項目は非常に重要です。
労働保険に入っている。社会保険がある。就業規則がある。
こうした「当たり前の環境」が整っているサロンは、スタッフが安心して長く働ける土台を持っていると言えます。
逆に、労働保険すら整備していないサロンは、求人を出しても「この店は大丈夫なのか」と不安に思われ、応募すら来ない時代になっています。
労働保険の加入は、法律上の義務であると同時に、人が残るサロンをつくるための最低限の投資です。
業務委託契約でも要注意
美容室業界では、スタッフとの契約を「業務委託契約」としているケースがあります。
しかし、契約書の名称が「業務委託」であっても、実態が労働者と判断される場合は労働保険の加入義務が発生します。
判断されるポイントは「契約書に何と書いてあるか」ではなく「実際の働き方がどうか」です。
出勤時間が決められている、サロンの指示に従って業務を行っている、サロンの備品や設備を使っているなど、労働者としての実態がある場合は、業務委託契約であっても労働保険の対象になります。
この点は美容業界でもっともトラブルになりやすい部分のひとつです。不安がある場合は専門家に確認しましょう。
まとめ
この記事で紹介した内容を整理します。
| テーマ | ポイント |
|---|---|
| 労働保険とは | 労災保険+雇用保険の総称。社会保険(健康保険・厚生年金)とは別の制度 |
| 労災保険 | 1人でも雇ったら加入義務。保険料は全額オーナー負担。料率0.3% |
| 雇用保険 | 週20時間以上・31日以上の雇用見込みで加入義務。オーナーとスタッフで負担 |
| 手続きの流れ | まず労働基準監督署、次にハローワーク。書類は4種類 |
| 保険料の目安 | スタッフ2人(月給各20万円)で、オーナーの負担は月約5,000円 |
| 未加入のリスク | 追徴金、ケガへの対応不能、助成金の申請不可、求人での不利 |
| 年度更新 | 毎年6〜7月に前年度の精算と今年度の概算申告を行う |
手続きが不安な場合は、社会保険労務士や労働保険事務組合に相談するのがもっともスムーズです。
スタッフを雇う予定がある方、すでに雇っているけど手続きがまだの方は、ぜひ参考にしてください。
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よくある質問
Q. 個人事業主でも労働保険に入る必要がある?
はい。個人事業主でも法人でも、スタッフを1人でも雇えば労働保険(労災保険・雇用保険)への加入義務があります。
「法人じゃないから関係ない」ということはありません。
Q. 家族だけで運営している場合は?
同居の親族のみで運営している場合、原則として労働者に該当しないため労働保険の加入義務は発生しません。ただし、同居していない親族を雇用している場合は加入義務が生じるケースがあります。
ただし、家族以外のスタッフを1人でも雇った時点で加入義務が発生します。
Q. オーナー自身は労災保険に入れる?
原則として入れません。労災保険は「労働者」を対象とした制度で、事業主は対象外です。
ただし、労働保険事務組合に事務処理を委託することで「特別加入」できます。自分も施術を行うオーナーは検討をおすすめします。
Q. 手続きを自分でやるのが難しい場合は?
社会保険労務士(社労士)に依頼するのがもっともスムーズです。
加入手続きだけでなく、毎年の年度更新、スタッフの入退社時の手続き、助成金の申請まで対応してもらえます。
美容業界に詳しい社労士であれば、美容室特有の事情(練習時間の扱い、業務委託との区別など)も理解した上でサポートしてくれます。
Q. 労働保険に入っていないと助成金はもらえない?
もらえません。雇用に関する助成金(キャリアアップ助成金、業務改善助成金など)は、ほぼすべてが「労働保険に適正に加入していること」を前提条件としています。
月数千円の保険料を節約した結果、数十万円〜数百万円の助成金を受け取れないのは大きな損失です。
Q. 社会保険(健康保険・厚生年金)とは何が違う?
労働保険(労災保険・雇用保険)は、ケガや失業に備える保険。社会保険(健康保険・厚生年金)は、病気の治療費や老後の年金に備える保険です。
個人事業の美容室の場合、労働保険は加入義務がありますが、社会保険(健康保険・厚生年金)の加入は、事業形態や従業員数によって異なります。原則として法人は強制加入ですが、個人事業の場合は条件により任意適用となるケースがあります。詳細は専門家へ確認することをおすすめします。










