「売上は悪くないはずなのに、なぜかお金が残らない。」
美容室を経営していて、こう感じたことはないでしょうか。
その原因を見つける手がかりになるのが「利益率」です。
利益率とは、売上に対してどのくらいの利益が残っているかを示す数字。この数字を把握することで、「どこにお金がかかりすぎているのか」「どのメニューが利益を生んでいるのか」が見えてきます。
ただし、利益率は「高ければいい」という単純な話ではありません。
サロンの規模やタイプによって目指すべき数字は異なりますし、利益率だけを見ていると見落としてしまう落とし穴もあります。
西脇この記事では、美容室の利益率の計算方法、平均的な目安、メニュー別・店販の利益率から、利益が残るサロンの考え方まで、わかりやすく解説します。
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監修者


西脇 敬久
MBA、公認会計士、税理士の資格を有し、美容業界に特化した公認会計士・税理士として多数の美容室を支援。
決算書や試算表を専門家だけのものにせず、経営者が経営判断に使える形へと整理することを強みとしている。
美容室経営において本当に見るべき数字を明確にし、「誰でもわかる会計の見える化」を通じて、利益構造やコストバランスをシンプルに把握できる財務設計を行う。美容室向けの会計セミナー講師としても活動中。
美容業界に特化した会計・労務の専門チーム。
500サロン以上の支援経験をもとに、数字・人・将来の判断を“感覚”ではなく“軸”でできる経営を支えています。税金や節税だけで終わらせず、
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美容室の利益率とは|種類と計算方法
「利益率」と一口に言っても、実はいくつかの種類があります。美容室の経営で押さえておくべきものは3つです。
粗利益率(売上総利益率)
粗利益率は、売上から材料費(原価)だけを引いた利益の割合です。
計算式:粗利益率 =(売上 − 材料費)÷ 売上 × 100
たとえば、月の売上が100万円、材料費が10万円の場合、粗利益率は(100万円 − 10万円)÷ 100万円 × 100 = 90%です。
美容室は製造業などと比べて材料費の割合が低いため、粗利益率は80〜90%程度になるのが一般的です。
この数字が極端に低い場合は、材料費がかかりすぎている可能性があります。
営業利益率
営業利益率は、売上からすべての経費(材料費・人件費・家賃・光熱費・広告費など)を引いた利益の割合です。
計算式:営業利益率 =(売上 − すべての経費)÷ 売上 × 100
美容室の経営状態を判断する上で、最も重要な指標がこの営業利益率です。
粗利益率が高くても、人件費や家賃が重ければ営業利益率は低くなります。
たとえば、月の売上が100万円、すべての経費が合計90万円の場合、営業利益率は(100万円 − 90万円)÷ 100万円 × 100 = 10%です。
経常利益率
経常利益率は、本業の利益に加えて、本業以外の収入や支出(セミナー講師の報酬、借入金の利息など)も含めた利益の割合です。
計算式:経常利益率 =(営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用)÷ 売上 × 100
美容室経営では、まず営業利益率をしっかり把握することが優先です。経常利益率は、借入がある場合や本業以外の収入がある場合に確認するとよいでしょう。
美容室の利益率の平均はどのくらい?
「うちのサロンの利益率は、平均と比べてどうなんだろう?」と気になる方は多いはずです。
営業利益率の平均
美容室の営業利益率は、一般的に5〜10%程度が目安とされています。
売上に対する営業利益の目安は以下のようなイメージです。
| 月の売上 | 営業利益率5%の場合 | 営業利益率10%の場合 |
|---|---|---|
| 100万円 | 5万円 | 10万円 |
| 200万円 | 10万円 | 20万円 |
| 500万円 | 25万円 | 50万円 |
ただし、この平均値はあくまで目安です。サロンの規模によって利益率は大きく変わります。
1人美容室の場合は人件費がかからないため、オーナーの取り分を経費に含めなければ営業利益率は20〜40%程度になることもあります。
逆にスタッフを複数名雇用しているサロンでは、人件費の割合が大きくなるため、営業利益率は5〜10%に落ち着くケースが多くなります。
利益率だけを見ていると危険な理由
ここで注意しておきたいことがあります。
利益率は大切な指標ですが、利益率だけを追いかけると経営判断を誤ることがあります。
なぜなら、本当に大切なのは「利益率」よりも「利益額」、つまり手元に残るお金の絶対量だからです。
たとえば、利益率が3%上がったとしましょう。売上100万円のサロンなら3万円しか増えませんが、売上500万円のサロンなら15万円増えます。同じ「利益率3%UP」でも、手元に残る金額はまったく違います。
逆に、利益率が高くても利益額が少なければ、オーナーの生活費も、次の投資も、スタッフの待遇改善も難しいままです。
利益率は「経営の効率」を測る指標。でも経営を豊かにするのは「利益額」です。両方をセットで見ることが大切です。
メニュー別の利益率|カット・カラー・トリートメント・パーマ
美容室の利益率を改善するためには、メニューごとの利益率を把握することが重要です。メニューによって材料費のかかり方がまったく違うため、どのメニューで利益を出しているのかを知ることで、経営の打ち手が見えてきます。
カットの利益率
カットは、美容室のメニューの中で最も利益率が高いメニューです。
理由はシンプルで、カットにはほとんど材料費がかかりません。使うのはシザー(ハサミ)やコーム程度で、1回の施術にかかる消耗品のコストは数十円〜百円程度です。
カット料金が5,000円であれば、材料費の原価率はほぼゼロに近く、そのほとんどが粗利益になります。つまり、カットの粗利益率は95%以上です。
ただし、カットは施術時間に対して単価が決まるため、「利益率は高いけれど、利益額を伸ばすには客数を増やすか単価を上げるかしかない」という性質があります。
カラーの利益率
カラーはカットに比べて材料費がかかるメニューです。
カラー剤の材料費は1回あたり500〜1,500円程度が一般的で、使用する薬剤のグレードやロングヘアかショートヘアかによっても変わります。カラー料金が8,000円の場合、材料費が1,000円なら原価率は約12.5%、粗利益率は約87.5%です。
カラーは材料費がカットより高い分、薬剤の選定と使用量の管理が利益率に直結します。同じカラー剤でもメーカーやグレードによって価格差があるため、「どの薬剤を使い、どう価格設定するか」が重要になります。
トリートメント・髪質改善の利益率
トリートメントや髪質改善メニューは、客単価を上げるための有力な選択肢です。
トリートメントの材料費は1回あたり500〜2,000円程度。メニュー価格が3,000〜5,000円であれば、原価率は10〜40%程度と幅があります。髪質改善メニューはさらに高単価(5,000〜15,000円)に設定しているサロンも多く、材料費の割合を抑えられれば利益額も大きくなります。
トリートメントはカットやカラーの「プラスメニュー」として提案しやすいため、1回の来店あたりの売上を伸ばす効果があります。施術時間もカラーほどかからないケースが多いため、時間単価の面でも有利です。
パーマの利益率
パーマは材料費がやや高めで、施術時間も長いメニューです。
パーマ液の材料費は1回あたり800〜2,000円程度。メニュー価格が8,000〜12,000円であれば、原価率は10〜20%程度です。粗利益率自体は悪くありませんが、施術時間が長いため、1日に対応できる客数が限られます。
パーマの利益率を考えるときは、「1時間あたりいくらの利益を生んでいるか」という時間単価の視点を持つことが大切です。
メニュー構成で利益率は変わる
ここまで見てきたように、メニューによって利益率は異なります。
カットだけのサロンは利益率は高いが利益額が限られやすい。カラーやトリートメントを組み合わせることで、1回あたりの客単価が上がり、利益額を伸ばしやすくなります。
大切なのは、自分のサロンでどのメニューがどのくらいの利益を生んでいるかを把握した上で、メニュー構成と価格設定を考えることです。「なんとなく」でメニューを増やしても、材料費ばかりかかって利益が残らないケースがあります。
店販・物販の利益率|施術以外でサロンの利益を底上げする
美容室の利益率を考えるとき、施術メニューと並んで重要なのが店販(物販)です。
店販の利益率の目安
美容室の店販商品(シャンプー、トリートメント、スタイリング剤など)の原価率は、一般的に40〜50%程度です。
つまり、店販の粗利益率は50〜60%程度。施術メニューの粗利益率(80〜90%)と比べると低く見えますが、店販には施術にはない大きな強みがあります。
店販の最大の強みは「時間を使わない売上」
施術メニューは、1人のスタイリストが1時間に対応できる客数に限りがあるため、どうしても「時間の壁」にぶつかります。
一方、店販はお客さまにおすすめして購入いただくだけなので、追加の施術時間はほとんどかかりません。つまり、スタイリストの時間を消費せずに売上が積み上がるということです。
月の売上が100万円のサロンで、店販売上が10万円あるとします。店販の粗利益率が50%なら、5万円の利益が追加される計算です。この5万円は、施術の手を止めずに得られる利益です。
店販が売れるサロンと売れないサロンの違い
店販が売れるサロンには共通点があります。それは、「売ろうとしている」のではなく、「施術の延長線上で提案している」ことです。
カラーの施術中に「今日使ったこのトリートメント、ご自宅でも使うと色持ちが良くなりますよ」と自然に伝える。これだけで押し売り感なく、お客さまも「プロのおすすめなら」と手に取りやすくなります。
店販はサロンの利益率を底上げするだけでなく、お客さまが自宅でもサロンの仕上がりを再現できるようになることで、満足度やリピート率の向上にもつながります。
美容室の利益を決める4大コスト|合計80%以内が正解値
利益率を改善したいと思ったとき、まず向き合うべきなのがコストの構造です。
美容室のコストは大きく4つに分けられます。人件費、家賃光熱費、材料費、広告費。この4つを合わせて「4大コスト」と呼びます。
利益が残るサロンを作るために押さえるべきルールは、この4大コストの合計を売上の80%以内に収めることです。
なぜ80%なのか
4大コストが売上の80%以内に収まると、残りの20%が「余白」として確保されます。この20%から、税金の支払い、借入金の返済、次の投資、そしてオーナー自身の取り分を捻出することになります。
80%を大きく超えているサロンは、いくら売上が伸びても手元にお金が残りにくい状態です。逆に80%を大きく下回っている場合は、どこかに投資が足りていない可能性があり、長期的にはスタッフの離職や集客力の低下につながるリスクがあります。
コストは「削る」ではなく「設計する」
利益率を上げたいとき、真っ先に「コスト削減」を考えがちです。しかし、やみくもにコストを削ると、サロンの質が下がってしまうことがあります。
大切なのは、「何にお金をかけて、何を抑えるか」を自分のサロンの方向性に合わせて設計することです。
たとえば、技術力で勝ちたいサロンなら材料費にはしっかりかける代わりに広告費を抑える。ブランディングで勝ちたいサロンなら家賃(立地・空間)に投資する代わりに、口コミで集客して広告費を抑える。
コスト配分にはサロンごとの正解があります。他のサロンと同じ比率が正解とは限りません。
サロンタイプ別のコスト配分と利益構造
同じ「4大コスト80%以内」でも、サロンのタイプによって中身はまったく異なります。売上200万円のサロンを想定して、4つのタイプを比較してみます。
技術特化型サロン
| コスト | 割合 | 金額 |
|---|---|---|
| 人件費 | 35% | 70万円 |
| 材料費 | 22% | 44万円 |
| 家賃光熱費 | 15% | 30万円 |
| 広告費 | 8% | 16万円 |
| 合計 | 80% | 160万円 |
材料費の割合が高いのが特徴です。良い薬剤や道具に投資し、技術力で口コミを生むため広告費は抑えめ。髪質改善やダメージケアに強みを持つサロンに多いパターンです。
ブランディング特化型サロン
| コスト | 割合 | 金額 |
|---|---|---|
| 人件費 | 40% | 80万円 |
| 材料費 | 12% | 24万円 |
| 家賃光熱費 | 25% | 50万円 |
| 広告費 | 3% | 6万円 |
| 合計 | 80% | 160万円 |
家賃光熱費の割合が高いのが特徴です。立地や空間そのものが集客力を持つため、広告費は最小限に。ただし家賃をかける分、他のコストを厳密にコントロールする必要があります。
人材特化型サロン
| コスト | 割合 | 金額 |
|---|---|---|
| 人件費 | 52% | 104万円 |
| 材料費 | 7% | 14万円 |
| 家賃光熱費 | 10% | 20万円 |
| 広告費 | 11% | 22万円 |
| 合計 | 80% | 160万円 |
人件費の割合が突出しています。良いスタッフに長く働いてもらうために給与水準を高く設定する分、材料費や家賃を抑えるスタイル。指名客がサロンの売上を支えるモデルです。
マーケティング特化型サロン
| コスト | 割合 | 金額 |
|---|---|---|
| 人件費 | 45% | 90万円 |
| 材料費 | 11% | 22万円 |
| 家賃光熱費 | 5% | 10万円 |
| 広告費 | 19% | 38万円 |
| 合計 | 80% | 160万円 |
広告費の割合が高いのが特徴です。立地に頼らずSNSや集客サイトで新規を獲得するモデル。家賃は低めの物件を選べますが、広告で集めたお客さまをリピーターにする仕組みがなければ広告費が増え続けるリスクがあります。
4タイプに共通するのは「合計80%以内」
4つのタイプでコストの配分はまったく違いますが、共通しているのは4大コストの合計が80%以内に収まっていることです。
利益率の「正解」はサロンごとに違います。大切なのは、自分のサロンがどのタイプで戦っているのかを理解した上で、コスト配分を設計することです。
損益分岐点の考え方|赤字にならない最低ラインを知る
利益率と合わせて知っておきたいのが「損益分岐点」です。損益分岐点とは、売上と経費がちょうど同じになる売上高のこと。この金額を超えれば黒字、下回れば赤字です。
計算方法
損益分岐点を計算するには、経費を「固定費」と「変動費」に分けます。
固定費:売上がゼロでもかかる費用。家賃、人件費(固定給部分)、リース料、通信費など。
変動費:売上に連動して増減する費用。材料費、カード決済手数料など。
計算式:損益分岐点売上高 = 固定費 ÷(1 − 変動費率)
変動費率 = 変動費 ÷ 売上高
1人美容室のシミュレーション
1人で経営する美容室を例に計算してみます。
月商80万円のサロンの場合、固定費は家賃15万円、オーナー報酬30万円、リース料3万円、光熱費基本料1万円、通信・予約システム2万円、広告費5万円で合計56万円。変動費は材料費8万円、カード決済手数料2.4万円、光熱費の使用量分2万円で合計12.4万円とします。
変動費率 = 12.4万円 ÷ 80万円 = 15.5%
損益分岐点売上高 = 56万円 ÷(1 − 0.155)= 56万円 ÷ 0.845 ≒ 66.3万円
このサロンの場合、月に約66万円の売上があれば赤字にはなりません。現在の月商80万円は損益分岐点を上回っているため、黒字の状態です。
損益分岐点は「超えたら安心」ではない
損益分岐点を超えていれば赤字にはなりません。でも、「赤字にならない」と「利益が十分に残っている」はまったく別の話です。
損益分岐点はあくまで「最低ライン」。その先にいくら利益を残し、いくら手元にキャッシュを確保するかが、経営を安定させるためには欠かせない視点です。
黒字なのにお金が残らない理由
「決算書では黒字なのに、通帳を見るとお金が増えていない」。こう感じたことがあるオーナーは少なくありません。
これは気のせいではなく、構造的な理由があります。
返済はコストではない
最も大きな理由がこれです。借入金の返済は、経費として計上されません。返済は「税金を支払った後の利益」から行うものです。
つまり、利益が出ていても、そこから税金を払い、さらに返済を行うと、手元に残るお金は利益よりもずっと少なくなります。これが「黒字なのにお金がない」の正体です。
たとえば、月の利益が20万円のサロンで、借入の返済が月15万円あるとします。20万円から税金を差し引くと手元に残るのは15万円前後。そこから返済15万円を引くと、実質的に手元に残るお金はほぼゼロです。
消費税の落とし穴
もうひとつ見落としやすいのが消費税です。
美容室は人件費の割合が高い業種です。人件費には消費税がかからないため、売上で受け取った消費税に対して、仕入で支払った消費税(控除できる額)が少なくなります。その結果、決算後に支払う消費税が想定以上に高額になりやすいのです。
預金残高を見て「まだ余裕がある」と思っていても、その中には預かっている消費税が含まれています。消費税の支払い時期に慌てないためにも、「今の預金のうち、自由に使えるお金はいくらか」を把握しておくことが大切です。
キャッシュ余力という考え方
手元に本当に自由に使えるお金がいくらあるかを把握するためには、次の計算が役立ちます。
キャッシュ余力 = 預金残高 − 消費税の見込み額 − 安全キャッシュライン
消費税の見込み額は、目安として売上の5%程度で計算しておくとよいでしょう(美容室は仕入控除が少ないため、この程度の負担になるケースが多いです)。
安全キャッシュラインとは、万が一の売上減少やトラブルに備えて確保しておくべき金額のこと。目安は4大コスト合計の2カ月分です。
このキャッシュ余力がプラスであれば、次の投資やスタッフの待遇改善に回せるお金がある状態です。マイナスであれば、黒字であっても資金繰りは苦しい状態といえます。
利益率や損益分岐点を把握した上で、最終的にはこのキャッシュ余力の数字を意識することが、サロン経営を安定させるための大切な一歩になります。
まとめ
この記事のポイントを整理します。
| テーマ | ポイント |
|---|---|
| 利益率の種類 | 粗利益率・営業利益率・経常利益率の3つ。美容室経営では営業利益率が最重要 |
| 利益率の平均 | 営業利益率5〜10%が目安。ただしサロン規模で大きく異なる |
| 利益率より利益額 | 利益率だけでなく、手元に残る金額の絶対量を見ることが大切 |
| メニュー別利益率 | カットは利益率最高(原価ほぼゼロ)。カラー・パーマは薬剤管理がカギ |
| 店販の利益率 | 粗利益率50〜60%。施術時間を使わずに利益を積める強み |
| 4大コスト | 人件費・家賃光熱費・材料費・広告費の合計を売上の80%以内に |
| サロンタイプ別 | 同じ80%でも配分は異なる。利益率の正解はサロンごとに違う |
| 損益分岐点 | 赤字にならない最低ラインを知る指標。超えた先にいくら残すかが本題 |
| 黒字でもお金がない理由 | 返済は税引後利益から。消費税の預かり金にも注意 |
| キャッシュ余力 | 預金残高 − 消費税見込み − 安全キャッシュライン = 本当に自由に使えるお金 |
利益率は経営の現状を知るための大切な指標です。ただし、利益率だけを追いかけるのではなく、「どこにコストをかけ、どこを抑えるか」を自分のサロンの方向性に合わせて設計すること。そして最終的には、手元にいくらのキャッシュが残るかまで見ること。この順番で考えることが、利益が残るサロンをつくるための考え方です。
ぜひ参考にしてください。
美容室オーナーのお金と働き方の悩みに寄り添うパートナー


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よくある質問
- 1人美容室の場合、利益率の目安はどのくらいですか?
-
1人美容室はオーナー自身が施術するため、人件費として計上しなければ営業利益率は20〜40%程度になることがあります。ただし、これはオーナーの取り分を含んだ数字です。オーナーの報酬を人件費として計上した場合は、営業利益率は5〜15%程度が現実的な水準になります。利益率の数字だけでなく、「自分の生活費を確保した上でいくら残るか」を基準に判断するのがおすすめです。
- 材料費(原価率)はどのくらいが適正ですか?
-
美容室の材料費(原価率)は、売上の8〜15%程度が一般的な目安です。カットが多いサロンは低めに、カラーや髪質改善メニューが多いサロンはやや高めになる傾向があります。材料費だけを見て「高い・低い」を判断するのではなく、4大コスト全体のバランスの中で考えることが大切です。
- 利益率を上げるために、まず何から手をつけるべきですか?
-
まずは自分のサロンの4大コスト(人件費・家賃光熱費・材料費・広告費)の割合を計算してみてください。合計が売上の80%を超えている場合は、どのコストが膨らんでいるかを特定することが第一歩です。コストを「一律に削る」のではなく、自分のサロンの強みに合わせて「かけるところ」と「抑えるところ」を見直すことで、利益率は改善しやすくなります。
- 損益分岐点を簡単に把握する方法はありますか?
-
毎月の固定費(家賃・人件費の固定部分・リース料など、売上がゼロでもかかる費用)の合計額を把握してください。美容室の場合、変動費率は15〜20%程度のことが多いため、ざっくりとした目安は「固定費の合計 ÷ 0.85」です。たとえば固定費が60万円なら、60万円 ÷ 0.85 ≒ 約71万円が損益分岐点の目安になります。
- 店販の売上を伸ばすコツはありますか?
-
店販は「売る」のではなく「施術の延長で提案する」のがコツです。施術中に使った商品を「今日使ったこのシャンプー、ご自宅でも使うとカラーの色持ちが良くなりますよ」と伝えるだけで、押し売り感なくおすすめできます。お客さまにとっても「プロが施術で使っているもの」は信頼感があるため、自然に手に取りやすくなります。まずはスタッフ全員が施術で使っている商品の特徴を把握し、お客さまに合った提案ができる状態をつくることが第一歩です。










